睡眠について〈6〉

睡眠について〈6〉
「体温1度アップ」が快眠を約束する



「体温1度アップ」が快眠を約束する

体温は一日を通して一定だと思っていませんか?(人は恒温動物)
現実は人の体温は起床後徐々に上がり、日中は高く保たれ、夜眠りに入る時にぐっと下がります。
つまり、人の身体は、体温が急激に下がると眠くなるようにプログラムされている。

子供はたいてい寝る前に手足が暖かくなる。
これは血液を身体の末端に集め、四肢から熱を放出するためで、
このとき脳や身体の深部体温は一気に下がります。
同じメカニズムが働けば、大人もストンと眠りにつけるはず。
大人はストレスなどが原因で手足への血の巡りが悪く、その分放熱の効果が下がりがち。

〈大切〉
たとえ放熱効果が悪くても、自分で体温を上げれば反作用で自然に体温が下がるため、寝つきをよくすることができる。
上げる温度の目安は1度。それには運動や入浴が適している。



軽く汗ばむ程度の有酸素運動
リズミカルな反復運動がセロトニン分泌を助ける。
30~40分程度の運動で体温はおよそ1度上がり、その後1度から1.5度下がります。
寝つきをよくする運動だからハリキリすぎはNG。
ハリキリすぎると、筋肉痛や交感神経も刺激されてしまい、安眠には逆効果。
息があがらず、一緒に歩く人と会話できる速度のウォーキングや自転車こぎがおすすめです。
セロトニンは腹式呼吸を意識しながら反復運動を行うと分泌量が増えるとされ、分泌量が多いほど、運動後の疲れを感じにくくなります。
運動の途中でコンビニやスーパに立ち寄るのは避けましょう。
店内の明るすぎる照明が交感神経を刺激し、メラトニンの分泌が減ってしまいます。


入浴は39℃をキー
 (ぬるめのお湯が副交感神経を優位に)
体温を1度上げるのは、お湯の温度を39℃程度にしましょう。
ぬるめのお湯は、徐々に血液循環がよくなって、体温が上昇しやすくなるうえ、副交感神経が優位になり精神的にもリラックスできる。

〈大切〉
風呂から上がると、およそ15分で汗がひき、その後、体温は徐々に下がるため、このタイミングでベットに入ればスムーズに眠ることができる。

41℃以上の熱い湯は、交感神経を刺激し体温を上げすぎてしまう。
すると、入浴後も火照りがおさまらず、なかなか寝付けなくなってしまう。
熱い湯が好みの人は、入浴は早めにすませましょう。

ベットに入ったとき、手足が冷え切っていて寝つきが悪いという冷え性タイプの人は、入浴剤を使うとよい。
炭酸ガス〈CO2〉の出る入浴剤がお勧め。(CO2が血管を拡張し血流量を増やす)
ただし、冷え性でない人が使うと、火照りがひきにくくなるケースもあります。

〈BEST〉
就寝予定の2時間前から30~40分程度の軽い有酸素運動を行い、1時間前までに入浴し、火照りがさめたら床に就くのがベストです。





鼻呼吸のマスターが快眠の近道

睡眠中のいびきは呼吸状態を悪くし、深い睡眠を妨げる。
いびきが起こる原因は睡眠中の呼吸です。
睡眠中に口で呼吸すると、重力で舌が落ち気道をふさぎます。
この状態で呼吸すると、気道が振動して音をだし、それがいびきとなる。
いびきを改善するには口呼吸を鼻呼吸に切り替えること。
鼻呼吸すると、気道が広がるため、睡眠中の呼吸がスムーズになって、いびきがなくなる。

〈大切〉
鼻呼吸に切り替えるには、ふだんから意識的に口を閉じ、できるだけ鼻で呼吸するようにすることが大切。早足で歩いたり、階段を上がったりして息が多少上がった場合にも、楽だからと口呼吸せず、できるだけ鼻で呼吸するようにきをつけましょう。


また、睡眠中に鼻腔を広げて鼻呼吸をスムーズにする市販のテープを使うといびきが止まります。口が開かないように上くちびると下くちびるを絆創膏を縦に貼っても良い。
それでもだめな時は「マウスピース」などによる治療もあります。


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