女性の病気 徹底検証 ~西洋医学的考え~ 乳房の気になる症状…①

乳房の気になる症状
比較的自分で発見しやすい乳房の異常。
気になる症状がみられたら乳腺外科のある病院へ!



■ 乳房にしこりがある

しこりがあってもすべて乳がんとは限りません。
乳房にしこりを発見すると、すぐに「これは乳がんでは」と不安になりがちです。
しかし、しこりがあってもすべて乳がんというわけではありません。
乳腺症や乳腺線維腫瘍という良性のしこりができる病気もあります。
乳がんよりむしろこちらのほうが多いくらいです。
乳房のしこりはその形態によって良性・悪性の特徴がありますが、
自己判断は禁物!
しこりを感じたら早めに受診して、検査を受けるようにしましょう。


しこりの他の症状にも気をつけて
乳がんは乳房にできたしこりが早期発見の手がかりになります。
乳頭から血がまじった分泌物が出ることもあり、これも重要なサインとなります。
茶褐色の分泌物が出た場合は、至急乳腺科などの専門医を受診しましょう。
乳腺症でも分泌物が出ることがありますが、
この場合の分泌物は透明か乳白色をしています。
乳腺症が乳がんに移行することはないとされていますが、
区別の自己判断は難しいものです。
念のため乳がんの検査を受けておくほうがよいでしょう。


受診するときは乳房の専門医に
乳房を専門に扱うのは「乳腺科」や「乳腺外科」です。
女性の病気ということもあって産婦人科と思いがちですが、
乳腺の専門科がない総合病院では、外科が扱っているのが一般的です。
もし、乳がんの疑いがあって受診するなら、
乳腺の専門医のいる病院を受診するとよいでしょう。
乳がんの検診は産婦人科で行っている場合も多いので、確認してみましょう。
レディースクリニックに乳腺外来を設けているところや、乳腺専門のクリニックもあります。


--TIPS-----------
マンモグラフィ―検査は月経後に
病院では、乳がんの検査をすることになります。
マンモグラフィ―と超音波での検査方法があります。
マンモグラフィ―の検査を受ける場合は、
月経前や月経中はホルモンの影響で乳房が張りがちなので、
月経後から排卵期ぐらいの間に受けた方が痛みは少ないでしょう。
はじめてマンモグラフィ―を受けるときは、
特に痛みを感じる人もいるので、 月経後をおすすめします。
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しこりが気になる3つの病気

《乳がん》
しこりの特徴 … 硬く表面がでこぼこして、根がはったようにしこりができる。
         皮膚がひきつれて、へこむこともある。
その他の症状 … 乳頭から血のまじった分泌物が出ることもある。


《乳腺症》
しこりの特徴 … 表面はやわらかいが、中にかたい芯があるようなデコボコしたしこり。
         月経前に痛みが強くなったり、しこりが大きくなったりする。
その他の症状 … 乳頭から透明か乳白色の分泌物が出ることもある。


《乳腺線維腺腫》
しこりの特徴 … つるつるして、さわるとコリッと動くしこり。
         たいてい痛みはなく、複数個できることもある。
その他の症状 … 20~30代に多く、閉経後はほとんどみられない。



乳白色の分泌物が出るときは高プロラクチン血症を疑って
出産すると母乳が出るのは、下垂体からプロラクチンというホルモンが出て、
乳腺小葉の腺房部分で乳汁がつくられるからです。
下垂体ホルモンバランスが、なんらかの異常でくずれてしまうと、
妊娠中や授乳期以外のときでもプロラクチンが多く分泌され、
乳頭から乳白色の分泌物が出ることがあります。(乳漏症)
このように血液の中のプロラクチン濃度が高い状態を
「高プロラクチン血症」といいます。
プロラクチンは排卵を抑える働きがあるため、
血中濃度が高くなると無排卵をまねきます。
妊娠中や授乳中以外のときに乳白色の分泌物が出たら、
基礎体温で排卵の有無を調べ、産婦人科を受診するようにしましょう。



--Docter's Advice ------------
自分で定期的に乳房のチェック!
乳房のしこりの有無は自分で発見できます。
実際、自分でしこりに気ずいて病院を訪れる人も目立ちます。
もし、そのしこりが乳がんだったとしても、
早期に発見すれば治る見込みがそれだけ高くなります。
20歳を過ぎたら、月に一度はセルフチェックをしましよう。
お風呂に入ったときや、朝ブラジャーをつけるときに、
チェックする習慣をつけ、異変に早く気づけるように心がけましょう。
40歳を過ぎたら、年に一度は必ず乳がんの検診を受けることをおすすめします。
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■ 乳房が張る、痛む

月経前の張りや痛みは女性ホルモンの影響が大
乳房が張って「そろそろ月経がくるわ」と感じる人は多いようです。
これは、女性ホルモンの影響によっておきる症状なので、あまり心配はないでしょう。
月経がくれば張りも痛みもおさまるのがほとんどです。
更年期でホルモンバランスが崩れたとき、に乳房が張ることがあります。
また、ピルの服用でも乳房の張りを感じることがある。
病気が原因となるものではないので、気にしなくても大丈夫です。
痛みが激しかったり、痛みが増してきたりした場合は、
念のため産婦人科を受診しておくとよいでしょう。
乳がんで痛みが出る場合もあるからです。

しこりや分泌物などほかの症状もチェックして
乳房が張ったり痛んだりしたときは、しこりがないか・乳頭から分泌物が出てないかなど、他に症状がないかチェックしてみましょう。
乳房の張りや痛みがあらわれるとき、いちばん疑わしいのは乳腺症です。
乳腺症は良性のしこりができる病気で心配いらないものですが、
乳がんとの見きわめが難しいので、必ず専門医を受診するようにしましょう。




■ 乳房の形や色が気になる

乳頭の色や、乳房の形はひとそれぞれ
「女性のシンボル」ともいえる乳房は、大きさや形・乳輪の色や大きさに個人差があります。胸の大きさに左右差があることはめずらしいことではありません。

急に大きさが変わったら病気が隠れていることも
左右の乳房の大きさが多少違っても心配はありません。
それまで同じだったのに急に一方の乳房が大きくなってきた場合は
乳がんなどの病気が原因となっていることがあります。
早めに乳腺外科など専門医を受診しましょう。
乳房の表面にへこみができた、赤くはれている、などの変化があった時にも同様です。
乳房の変化は自分で見たりさわったりしてわかるはずです。
気になったときは必ず受診しましょう!

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