女性の病気 徹底検証 子宮の病気…⑧

子宮頸がん
 
どう治す?
子宮頸がんの治療には大きく分けて3つあります。

『手術療法』
『放射線療法』
『化学療法』


進行期によってどのような治療方を選ぶかが決まります。
将来、妊娠・出産を希望するかしないかなど、治療後の生活のことも十分考慮して選択することが大切です。
自分の希望をきちんと伝えて、主治医と話し合い、副作用などについても納得したうえで、治療にのぞみましょう。
治療後は、治療によって起こる障害をケアしたり、再発した場合に早期発見するために、定期的に通院して検査を受けたりすることが必要です。


子宮頸がんの臨床進行期分類と標準的な治療法







●手術療法
頸がんの一般的な治療方法で、0期・Ⅰ期・Ⅱ期 の場合に行われます。
『円錐切除術』『単純子宮全摘出術』『広汎子宮全摘術』のいずれかが選ばれます。
Ⅰ期 の初期段階までで、将来妊娠を希望しているなら、子宮を残す円錐切除術をできるだけ行うようにします。
ごく初期にはレーザーでがん細胞を焼き、死滅させる治療も行われます。

●放射線療法
放射線をがん細胞に集中的に照射して、がん細胞を殺し小さくします。
がんの浸潤が深かったり、広かったりして、手術が難しい Ⅲ期 以降に行われる。
また、リンパ節に転移があった場合は手術後に追加の治療としても行われることもある。高齢で体力がなかったり、合併症があって手術ができない人にも選択される治療法です。「同時化学放射線療法」と呼ばれる、抗がん剤の治療(化学療法)も同時に行う治療法が、高い効果が期待されています。

●化学療法
抗がん剤での治療です。単独、あるいは放射線療法と組み合わせます。
手術療法のむずかしい Ⅲ期・Ⅳ期 に、子宮頸部以外に広がったがんに対する効果を期待して行われます。
また、がんが大きかった場合に手術前に行いがんを小さくします。
手術後に追加治療として行われることもありますます。
使われる抗がん剤はそれぞれの状況に応じて選ばれます。



それぞれの治療法のマイナス点

▼手術療法
円錐切除術
子宮を残す分、再発する危険性が残る。

単純子宮全摘出術・広汎子宮全摘出術
子宮をとってしまうため妊娠ができなくなる。
卵巣も切除した場合には女性ホルモンが分泌されなくなるため、更年期のような症状がでることもある。

広汎子宮全摘出術
リンパ節を切除すると足や外陰にむくみがでる。
また、骨盤内部を広く切除するため、排尿障害や排便障害が起こることもある。


▼放射線療法
照射部分の炎症・だるさ・吐きけ・食欲低下・白血球減少などが起こる。
頸がんの治療では直腸炎や膀胱炎が起こることもある。


▼化学療法
吐きけ・動悸・下痢といったさまざまな不快症状や、白血球や血小板の減少、口内炎・脱毛などが起こる。
効果の高い抗がん剤ほど副作用も強くあらわれがちだが、最近は副作用の症状に応じた対症薬もできていて、その薬を同時に使用するなどで副作用の症状を抑えることも可能。
また、副作用があまりに強い場合は、量を減らしたり、投与する抗がん剤を変更したりすることもある。


このブログの人気の投稿

酵素について Vol.13

体が若くなる技術〈3〉vol.2

女性の病気 徹底検証 ~西洋医学的考え~ 卵巣の病気…②