病気になりやすい人、なりにくい人
〜 病気と自律神経の関係 vol.7 〜


運動するなら、朝 or 夜 どっちが良い?

昔から、朝早起きして運動するのがいいと考える人が多いようですが、

朝の運動の問題点は

・ケガをしやすい
・疲れてしまう
・後に仕事を控えているなどのストレス

これらの理由から運動の効果は下がるのです。

何故かというと…

朝というのは、血管は収縮し、うっ血している。
交感神経が最も活動し始め、高い状態の時間帯だからです。
血管が収縮すれば筋肉は硬くなり、体も硬くなるので… ケガにつながる訳です。
(特に高齢者はリスク大。朝の運動は避けるべき)

〈参考として〉
心筋梗塞が起きやすいのも朝。
それだけ朝というのは体調が不安定な時間帯。
軽度の散歩やウォーキング程度の運動でも、
それなりに疲労します。

昔は運動部の練習というと「朝練」が行われていましたが‥
  ↓↓
スポーツの医学が進み、「朝練」がアスリートのケガにつながりやすい事がわかって、いまでは見直しがすすんでいます。
(大学では早朝練習は避け、AM10:00頃から練習を始めるところが増えている!)


★朝の時間帯は1日の中でも脳が最も冴えている時間帯です。この時間帯に硬く動きにくくなっている体を動かすのは時間の無駄。

★朝は体ではなく頭を使うべき時間帯。
ただし、朝の陽の光をあびるのはベター。






夕食後の「最低30分の散歩」が理想的

夕食後から寝る2時間前までに、
30分~1時間ほど、ゆっくり歩く事が理想です。
夜は副交感神経が優位になっている時間帯なので、激しい運動は求めない事。
自律神経を整える事を目的にした、ゆっくりしたウォーキング・散歩(2㎞を30分かけて)が理想的。


…注目…
デスクワークの人が退社時に感じている肉体疲労は、 筋肉が硬直しうっ血によるもの。
(血流の悪さが原因)
夜のウォーキングの程度の軽い運動をすると、
血流が良くなり、かえって疲れが取れる。


…逆に…
ストレスと疲れを取るためにお酒を飲んで寝ようとする人がよくいるが、
うっ血した体でアルーコルを取ると
ただでさえ血流が悪いのに、
アルコールで脱水してしまう。体の状態は最悪。

そのような状態で朝運動したら、汗をかくと前の晩のアルコールが抜けていいと思うのは大間違い。


◆夜の適度な運動のメリット
[1]末梢の血管が開く
  …首の痛み・肩こり・腰痛の軽減
[2]眠りの質が良くなる
[3]夜の運動は習慣化しやすい!





運動前の間違ったストレッチこそがケガを誘発させる

スポーツ選手はケガを避ける為に準備運動として充分なストレッチを行いますが、 それなのになぜか、スポーツ選手のケガが絶えません。


…注目…
この原因は自律神経の働き
筋肉には縮める時に働く「屈筋」と伸ばす時に働く「伸筋」の2種類がある。
  ↓↓
屈筋は関節を曲げる時に働く筋肉、
伸筋は関節を伸ばす時に働く筋肉痛
(腕だと肘を曲げる時に「力こぶ」となる上腕二頭筋が屈筋、肘を伸ばす時に力の入る「二の腕」の上腕三等筋が伸筋になる)


…大切…
筋肉が収縮するには充分な血流が必要。
この流れを調節する役割を担うのが自律神経です。


…考えてみましょう…
今ほとんどの人があたりまえの様に行っているストレッチは

●アキレス腱を伸ばす運動
●上腕から肩甲骨にかけての筋肉を伸ばす運動
●脚裏を伸ばす運動

どれも屈筋と伸筋のうち、
どちらかの筋肉を伸ばすものばかり。

屈筋か伸筋の一方だけ伸ばすストレッチが、自律神経のバランスを崩し、 筋肉に送られる血液のアンバランスを招いている。

多くのひとは運動前に筋肉を伸ばしておくこで筋肉伸ばして動きが良くなると思い込んでいるのが間違い!

     ↓↓

なぜなら、筋肉は一度伸びてしまうとなかなかもとに戻らない性質がある。

伸びてしまった筋肉は、柔軟性が失われ可動域が狭まる。

運動前のストレッチは自律神経にとっても、筋肉にとっても、マイナスに働き、かえってケガの原因になるのです。

     ↑↑

ポイントは体全体で行う事。
関節の動きを良くする事。




準備運動は4つでOK!

自律神経のバランスを整えると共に自律神経のレベルを上げるトレーニング。
たったこれだけ…と言う人も多いが、効果は絶大です。



・足を肩幅に開き、両腕を上げ手の先をもう片方の手でつかむ
・そのままつかまれた手の方の体側を伸ばす様に
 上体を横にたおす
・体は正面を向いたまま
・矢印の様に三方向に伸ばす

この運動は…
片側の伸筋を伸ばすと同時に、反対側の屈筋を刺激する事ができるので、自律神経のバランスを整えながら筋肉への血流を促すことができます。 また、同時に曲げた側の腸側圧迫されるので、腸に大きな刺激を与える事できます。





・足を肩幅に開き、両腕を前に出して
 手の先をもう片方の手でつかむ
・そのままつかんだ方の手で横に引っ張る
・体は正面を向いたまま
・矢印のように左右三方向ず つのばす

この運動は…
腕を伸ばしている様で、背中から脇腹まで上半身の伸筋と屈筋がバランス良く刺激されます。




・立っても座ってでもよい
・片腕を前に出し、
 手首が上になる様に直角に曲げる
・もう片方の手で肘を固定する
・曲げた方の手首を回す

この運動は…
肩甲骨を動かす運動です。
肘を固定した状態で末端を動かす事により、手首の動きで肩甲骨が動き、その可動域が広がるのです。




・膝が直角になる位の高さに腰掛ける
・足首をもう片方の膝の上にのせる
・のせた足首を回す

この運動は…
股関節が動くのです。
足首を膝の上の位置にもってくる事で股関節の可動域が広がるので、末端の足首を回す時に、その動きが股関節に伝わりやすくなるのです。


各1回、1分強ずつ、全体で5分間位やって頂ければ充分です。

①と②は呼吸に沿って行う
(伸びた時に息を吸い、倒した時・引っ張った時に吐く)と、効果が高まります。

うまく出来ない人は呼吸を止めない様に気をつけましょう。



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