病気になりやすい、人なりにくい人
〜 病気と自律神経の関係 vol.5 〜
前回より引き続き、第5弾となりました。
今回のキーワードは、「睡眠」「お酒」「水分」「腸」です。
■睡眠不足は自律神経の大敵である
どんなに体にいいことをしている人でも、
もともと自律神経のバランスのいい人でも、
睡眠が不足すると一発で自律神経のバランズが崩れます。
睡眠不足だと副交感神経の働きが上がらない。
何故でしょう…?
自律神経には日内変動があり、
普通は夕方から夜にかけて、
副交感神経のレベルが上がり、
副交感神経優位な状態になります。
しかし、睡眠不足は交感神経を刺激してしまう。
交感神経を刺激することばかりしてしまうと
副交感神経が上がるタイミングを失ったまま
交感神経が上がる朝の時間帯に突入し、
その結果、何をしても副交感神経が上がらない状態になってしまいます。
睡眠不足は副交感神経のレベルを低下させ、
自律神経のバランスを悪くさせます。
さらに、バランスが崩れると
血流が悪くなり、
身体機能は低下する。
その上、血流低下により脳の機能も低下する。
大敵である所以です。
…【大切】…
運動能力も、頭脳も、体の治癒力も、
私たちの心身に関わるすべての能力において
本来の実力を出しきる為には、、、
最低限の条件として充分な睡眠をとっておくことが必要!
運動能力も、頭脳も、体の治癒力も、
私たちの心身に関わるすべての能力において
本来の実力を出しきる為には、、、
最低限の条件として充分な睡眠をとっておくことが必要!
■お酒を飲むときは、同量の水をいっしょに飲むとよい
自律神経のバランスという点から見て、
お酒の飲みすぎは 最悪の生活習慣の1つ。
「深酒は自律神経のバランスを崩す」と
言いますが、何故でしょう…?
アルコールを多く取ると、
分解しきれなかったアルコールが長時間体内に残ります。
アルコールは興奮剤。
交感神経を刺激し、副交感神経を低下させます。
深酒をすると、体内に長くアルコールが残り、
交感神経が刺激され続けて、血管の収縮も長時間続くことになるのです。
その上、アルコールが体内で「分解・解毒」される過程で使われるのが「水分」。
体は脱水が進み、強いのどの渇きを感じる。
脱水状態 ー 脱水は実は血管にダメージを与える危険な状態です。
血管が収縮して血流が悪くなり、
その上脱水が加わると、
血液の濃度が濃くなり
血流がさらに悪くなります。
このドロドロ血液が、収縮して細くなった血管を通る時、血管内皮を傷つけるのです。
…【大切】…
従って、このような危険な脱水を防ぐ為に、
お酒を飲む時は同時に同量の水を飲むこと!
◆お酒を飲みすぎると頭が痛くなる人は多い。
この頭痛は脳の血流不足が原因です。
◆お酒を飲みすぎると気持ち悪くなり、吐いてしまう事がある
こらは消化器の働きを司る副交感神経の働きが、極端に低下する事によって、
腸が麻痺し、動かなくなり逆流する事にあります。
対策として「水を飲む」こと。
とくに冷たい水を飲むと、冷水が「胃結腸反射」を誘発し、腸が麻痺するのを防ぐ事ができる。
ゆっくりでも腸が動いていれば、
吐き気も起こさずにすみます。
また、腸が動いていれば、
副交感神経も刺激されるので、副交感神経の極端な低下を多少防ぐ事ができる。
アルコールはやはり血管の過剰な収縮が長期間続く事になるので、体には良くない。飲酒量の多い人はどうしても血管が詰まりやすく、短命になる。と言います。
◆対応策◆
深酒をしてしまった翌朝は、起きた時にコップ1杯の水を飲む事!
深酒をしてしまった翌朝は、起きた時にコップ1杯の水を飲む事!
*お酒を飲んだらお風呂に入らはいけない。
どうしても入る時には、最低でもコップ2杯(500cc程度)の水を飲んでから、40℃ほどのぬるま湯に10~15分の短い時間にはいるようにして下さい。
*深酒した翌朝、だるさや疲労感を強く感じる方
これも、原因は「脱水」。
お酒を飲んたら、必ず多めの水を飲んでから寝ると良いです。
末梢の血流不足によるトラブルは、
お酒を飲んでいなくても、
脱水状態になっていなくても、
交感神経が過剰に高くなるすぎた状態が続いた時にも生じるので注意が必要が必要です。
便秘に悩む人は
朝一番にコップ1杯の水を飲んで!
水を飲むタイミングを良くする事で、体の機能を高めることができます。
ベターな水の飲み方として
・朝おきてすぐと、
・食事前、コップ1杯の水を飲む習慣にする。
何故かというと…
朝一番の水は、寝ている間に失った水分を補給することと、それ以上に大切なのが「胃結腸反射」を誘導する事。
これによって蠕動運動
(腸が食物を消化して送る時に行う運動)を促し、
副交感神経を刺激する事ができる。
(=胃腸を動かすと副交感神経を高める)
朝は、副交感神経から交感神経に切り替わる時間帯。副交感神経が低下しやすい時間です。
この時に胃腸を動かす事により、
副交感神経を刺激する事で、
自律神経のバランスを整えるのです。
〈参考〉 年をとると便秘になる方が多い。
これは副交感神経の低下が原因。
便秘で苦しむのは女性ばかりではなく、実際にもっとも苦しんでいる方が多いのは、男性の高齢者。
…【注目】…
自律神経は年とともにその働きが弱くなる。
その上、男性の方が女性より10年早く副交感神経が低下しはじめます。
なので、便秘は男性高年齢者に多いのです。
…【大切】…
なぜ便秘を改善する事で全身の健康状態が良くなるのか?
それは、
良い状態の血液を送り出すのは「腸」。
腸で良い血液を送り出す為にもっとも大切なものは「血流」。
そして、腸の血流の良し悪しを決めるのは
「蠕動運動」です。
…【何故】…
腸の動きが悪くなると、腸の「うっ滞」が生じてしまう。 そうなると、 腸内環境が悪くなる。
腸内の悪玉菌が増え、
腸の消化吸収能力はさらに悪くなるのです。
こうした汚れた腸からは、
汚れた血液しか作れません。
従って、腸が悪いと全身の調子が悪くなる。
そこで対応策として…
◆対応策◆
食前に水を飲む!
これも、目的は胃結腸反射なのです。
食前に水を飲む!
これも、目的は胃結腸反射なのです。