病気になりやすい人、なりにくい人
〜 病気と自律神経の関係 vol.3 〜


病気と自律神経の関係について、前回に引き続き考えます。

更年期傷害は自律神経のバランスの乱れに原因がある

自律神経失調症…
病気というほどではないけれど、めまい・頭痛・動悸・息切れ・耳鳴り・吐き気といった、不定愁訴(自覚症状とその訴えが特定の病気との関連がはっきりしないもの)に悩まされる 。
検査を受けても明確な病変が認められない時に用いられる言葉でもある。
更年期傷害…
自律神経と同じような不定愁訴を訴えて病院に行っても、それが閉経期の女性だと、「更年期傷害」と判断される。

【注意】一般的に更年期傷害の原因は女性ホルモン(エストロジェン)の減少だとされていますが、症状を訴える人と、ほとんど訴えることが無い人がいる。 必ずしもエストロジェンの減少がすべての原因とは言えない。
実は、

● 更年期傷害も自律神経の乱れがあると
→ 症状が重くなる

● 原因不明頭痛や不整脈
これは交感神経が極端に優位になっている事が原因

です。


【ここで注目】…交感神経が優位になると
↓↓
血管も過剰に収縮し、
同時に血圧も必要以上に高くなる
↓↓
血圧が異常に高くなることで
 ↓↓
頭痛が起き、
心拍数が多い状態が続いたために
↓↓
不整脈を誘発

●『パニック傷害』も交感神経の優位が断続的に生じることが、発症と深く関係している

●うつ病やそう病など、メンタルな病気のほとんどが自律神経の乱れて深く関わっている



自律神経のバランスが崩れると免疫力も低下する

健康な人が病気になる原因は大きく分けて2つ
『免疫系』トラブル
『血管系』トラブル
である。 どちらも自律神経と深く関わっている。

私たちのからだには『免疫』という病気から体を守るシステムがあります。細菌やウイルス等に感染する『感染症』から体を守ってくれるのが『免疫』です。
・『免疫力』の強さが病気に対する抵抗力の強さ

『免疫』は外部から侵入者してくる異物に対して働くだけではなく、
  体の中に生じる異物からも守ってくれる

↓↓
その筆頭が『ガン』

ガンは、体を構成している細胞の遺伝子の突然変異によってガン化し、増殖してしまう病気。
ガンは、実は健康な人でも毎日何千個~何十万個のガンが細胞で産まれているという。

それが増殖しないのは、
免疫システムがそれらを排除してくれているからである。

免疫の中心を担っているのは『白血球』。
白血球には細胞など比較的大きな異物を処理する『顆粒球』と、ウイルス等のそれよりも小さな異物を処理する『リンパ球』の2つがある。

更に、交感神経が優位になると顆粒球が増え、
副交感神経が優位になるとリンパ球が増える。

【重要】
自律神経のバランスが良いと、
白血球のバランスも良くなり、 
バランスが崩れると白血球のバランスも崩れる。
(=免疫力がさがってしまう)

●交感神経が過剰に優位になると
顆粒球が増えすぎ、健康維持に必要な常在菌まで殺して免疫力を下げ、そのうえ顆粒球が死ぬ時に、活性酸素をバラまいて、細胞を傷つけてしまう。

●副交感神経が過剰に優位になると
リンパ球が増えすぎ、抗原に敏感になりすぎて、ほんのわずかな抗原にも反応する「アレルギー」を起こしやすくなる。

免疫力という視点から見ても、自律神経のバランスが良い時がもっとも免疫力が高い、体にとっていい状態といえる(但し自律神経はちょっとした刺激ですぐに変化するが、免疫系は瞬間的に影響を受ける事はない)





足裏を揉むだけで全身の体調が良くなるのはナゼ?

もう1つの病気の原因である『血管系』のトラブルで深刻な結果を招くものは…

脳梗塞・心筋梗塞
↓↓
これらはいずれも「血栓」という塊が血管のなかにできることが原因でおこる病気。
血栓ができる原因はいくつかあるが、その最大の理由は実は『血流』が悪くなること。
例として『エコノミー症候群』は、飛行機などで長時間同じ姿勢をとり続いけていることにより、静脈に血栓ができる病気。

…【大切】…
血管の働きをコントロールしているのは自律神経であるということ。

交感神経が働くと血管は収縮し、副交感神経が働くと血管はこう弛緩する。
自律神経のバランスが良いと、交感神経が血管を収縮させ、副交感神経が血管を弛緩させるという事がちょうど交互に起こり、血流がスムーズになる。
●バランスの良範囲内であれば         
交感神経が優位になると、血圧があがり、「血流が速くなる」。
同時に、副交感神経が優位になると、血管は弛緩、つまり広がるので「血流が多く」なる。
どちらも血流が多くなるのです。
しかしバランスが崩れると
どちらの神経も過剰に働くと血流は悪くなり冷えにつながる。また血液もドロドロになる 。その結果バランスが崩れた状態で血栓ができやすい状態をつくるのです。

…【大切】…
交感神経が過剰になると、血管の内皮細胞を傷めてしまう。と、いうこと。
よく高血圧になると血管がボロボロになるというが、これは血管の内壁(内皮細胞)が傷つく様子を表している。

血流が悪くなるのが命取り
筋肉が硬くなる根本原因は血流。
足裏マッサージで全身の体調が改善されてくるのもやはり血流。

血流は、私たちの体を構成する細胞にとって『ライフライン』。
血流がスムーズに流れれば、体の機能は全てがうまくいき、血流が悪くなれば機能は全て低下します。

次月も、続きます!

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