酵素について vol.5

 冷えや低体温が健康の「要」である体内酵素の働きを鈍らせる


体内酵素の働きが鈍るときは? 

ほとんどの酵素が血液と同じくらいの中性で活性化する

酵素反応は、pHと温度に影響を受けます。
酵素はその種類によって酸性の状態で働くもの、中性で働くもの、アルカリ性で働くものに分けられる。(胃の中で働くペプシンは酸性で活性化する→これは強い酸性の胃酸の中で働くため)
一般的pHが酸性•中性で活性化するものは少なく、体内の中で働く酵素の大半は、pH7.4位の弱アルカリ性で活性化する。



= 注目 =
酵素が最も活性化するpHを、至適pHという。
従って、至適pHよりも低い、高い、いずれかの状態でも適応速度が鈍ってしまう。

= 重要 =
私たちの体の肺と腎臓が正常であれば、私たち人間のpHは、ほぼ7.4に保たれている。
即ち、肺と腎臓が元気であれば、人間の体内のpHは多くの酵素の反応が活性化しやすい。
 

体内の活性化には平熱37度を目指せば良い

一般的に、化学反応の速度は温度が高くなるほど大きくなる。
従って、酵素反応も温度を上げれば活性化し、反応スピードも早くなる。

=注目=
酵素の種類によっては、温度が1度下がると、その活性が半分以下にな
ってしまう酵素もある。

しかし、酵素の本体はタンパク質。
タンパク質は熱によって変性する。
多くの酵素は60度くらいまで加熱すると変性する。

しかし、人間の体温はどんなに上がっても42度以上になることはない。
問題は、温度が低くて体内の酵素活性が落ちること。
人間の体の中で酵素が一番活性化するのは、
  ↓↓
深部体温 38.0 〜 40度


=参考=
平熱が35度台しかない人は、深部体温は36〜37度台しかない
と推測される。この体温では体内の酵素の活性は相当落ち込み、体に色々な症状が出始める。(肩こり・腰痛・頭痛・腹痛・手が冷たい・なかなか眠れない・下痢しやすい、等)


=重要=
体内酵素を活性化させ、健康的な生活を送るためには、基礎体温36度台、日中であれば37度台の体温がほしい。

 

体温は同じ時間&部位で計測。
電子体温計は5分をかけて計測を

体温は測る部位や測る時間によって異なる。
使う体温計などによっても多少の差が出る。
 
=注目=

体温を測る部位として理想は舌の裏。
平熱を知るために計測するなら脇下でも良い。
ただし、脇下の計測は汗をよく拭いてから測る。

人間の体温は、明け方に一番低く、
それから徐々に上がり、夕方ぐらいにピーク。

自分の平熱をしるためには、同じ条件で測らないと意味がない。
体温計は、電子体温計であろうが、水銀体温計であろうが、最低5分以上は測ってください。



そもそも“冷え”ってどうゆうこと?

最近よく聞く”低体温“も冷えの一種

冷えは、手足を冷たく感じたり、体が冷えていると感じる状態。
または体質を言う。
低体温ということは、冷えのカテゴリーの一種と考えてよい。
 

冷えは低体温の始まり!?

哺乳動物や鳥類などは、気温や水温など、周囲の環境の変化に左右されずに、自分の体温を一定に維持できる「恒温動物」

その恒温動物の体温が普段より下がってしまった場合を低体温症という。
程度が軽ければ、自律神経の働きによって自分の力で回復できる。
その程度が重かったり自律神経の働きが悪い場合は、生命に関わるようなこともある。
 
=参考=
低体温症は、山で遭難したり、凍った池や湖に落ちるなどして体温が
下がったときに起こるもの。
「冷え」は、低体温症の入口に足をかけているようなもの。

=注意=
冷えは、放っておくとますます進み、体内酵素反応はどんどん衰え、体のさまざまな機能が低下する。
人によっては、糖尿病や高血圧・ガン・うつなどになる。
  ↓↓
「冷えは万病のもと」
 

病気の根に冷えがあると考える東洋医学

欧米には「冷え」に該当する言葉がない。
漢方医学では「気・血・水」の3つの要素が体内をスムーズに循環することによって、健康体が保たれる。

「気」は生命エネルギー
「血」は主に血液
「水」は血液以外の体液

気・血が足りなかったり、体内をうまく循環できなかったり、体内の血行が悪くて水がたまったりすると、
体が冷えてしまい、さまざまなトラブルや病気を招く。
従って、漢方の治療では、さまざまな病気の根にある身体の「冷え」や「冷え体質」をまず取り除くことを念頭をおいて治療を始める。
 

冷えは循環不全の一種と考える西洋医学

西洋医学で「冷え」は、一種の循環不全で、
血流不足や代謝の低下によって熱が十分に作れない状態。
この状態がいっきに起こった例が、低体温である。

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