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『あせ』について。〜夏場のにおいを考える〜

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残暑厳しい毎日です。みなさまいかがお過ごしですか? 今月は、夏場の体臭の原因とその対策を考えます。 特に、『あせ』について、ワキガ・足の臭いについてです。 ◆汗腺とは 汗をつくって、皮膚の表面に分泌するものが汗腺。 エクリン腺 と アポクリン腺 と2つの種類がある。 ①エクリン腺(小汗腺)   生まれた時からすでに皮膚にできているもので、口唇・陰部の一部を除く全体の皮膚に一様に分布する。 真皮深層、または皮下組織にある汗腺体と皮膚の表面にむかって直線的に上がっていく汗管とから出来ている。 汗管は表皮突起の先端を通り表皮の中ではコイル状になって弯曲しながら汗孔に向かい上がっていきます。 つねに微量ずつ汗を出し続け 、皮膚が乾かない様に潤いをもたせる のも、大切な働きです。 エクリン腺の多い場所 ベスト5 (皮膚1c㎡の当たり個数) 頭 → 約220個 顔 → 約140個 背中 → 約130個 腕 → 約120個 足 → 約120個 ②アポクリン腺(大汗腺)   思春期になって、はじめて体の一定の部分に限られて発育してくるもの。 エクリン腺より大きな汗腺体をつくっている。 この腺から分泌される汗はきわめて少量で白く濁っている。それは、エクリン腺か ら出る汗に比べて蛋白質が多い為で、また一種独特のにおいを持つ。 大汗腺は皮下組織中にあり上図の部位に認められる。 アポクリン腺の汗の分泌量は男女差はないが、人種差がある。 黒人が最も多く、ついで白人、東洋人では日本人は特に少ない。 ワキガ(腋臭症)はアポクリン腺のにおいが特に強いものをいう。 ◆肌の成分 (ここでいう汗はエクリン腺から分泌されるもの ) 性状:無色透明な液体で不快な臭いもなし 成分:99~99.5%は水分 酸化ナトリウム(食塩)・尿素・尿酸・乳酸・クレアチン ・アミノ酸 etc. (尿の成分と似る。乳酸・尿酸を含んでいる為弱酸性である。また、IgAという免疫グロブリンも含有され、皮膚表面 の感染防御に関与する。) ◆汗のメカニズム 血液温度が0.5゜C 、あるいは皮膚温度が5゜C上がると、間脳にある体温調節中枢が刺激されて発汗する。 つまり、 発汗