睡眠について〈1〉眠りと健康 ②



睡眠について〈1〉眠りと健康
病気を治したかったら「睡眠」を変えましょう



睡眠時無呼吸症候群が糖尿病や心筋梗塞を生み出す


「大いびき」が心臓や血管をボロボロにする
大いびきの後にしばらく呼吸が止まり、再び大いびきとともに息を吹き返す。
こういう睡眠は非常に要注意。
10秒以上の呼吸停止が1時間に20回以上出現する睡眠を10年以上続けた場合、
10人中3~4人が死亡する。(厚生省のホームページにも掲載)
のどの空気の通り道である気道が完全にふさがり、
呼吸が止まった状態が睡眠中に何度も繰り返される病気を
「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(以下、睡眠時無呼吸症候群)」という。

呼吸が止まるたびに、脳は目を覚ます。
睡眠時無呼吸症候群になると、
深い睡眠がとれなくなり、日中に強い眠気を感じたり、集中力が落ちたりしがち。
知的能力や仕事の効率が下がり、
学業・仕事・生活に支障をきたし、また事故を起こすことも。
睡眠時無呼吸症候群は生活習慣病の原因にもなる
睡眠時に呼吸が止まれば、そのたびに身体は低酸素状態になります。
それをリカバーしようと臓器や血管が働きを強めると、
血圧の上昇や動脈硬化・心臓突然死・不整脈・脳梗塞などが起こりやすくなる。
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参考
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睡眠時無呼吸症候群になった場合、
そうでない人に比べても、心筋梗塞は6.9倍・脳梗塞・
脳卒中は3.3倍・心臓突然死は2.6倍にまで跳ね上がります。
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注目
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睡眠時無呼吸症候群になると
血糖値やコレステロール値が上がるため、
肥満や糖尿病などの生活習慣病や、メタボリックシンドロームになる危険も高まる。



小太り中年男性だけではなく、
あごの小さい若い女性も要注意
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参考
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睡眠時無呼吸症候群は気道がふさがることで起こります。
欧米人は太って首回りに脂肪がつき、
上気道がせまくなることで発症するケースが大半。
日本人を含むアジア人は、たとえ太っていなくても睡眠時無呼吸症候
群になる場合がある。理由は、あごのサイズです。
アジア人は欧米人に比べてあごが小さい。
あごにおさまりきれない舌の筋肉がのどにせり出して、気道がせまくなりがち。
横たわると舌はさらにのど側に落ち込むために、 
いっそう無呼吸や低呼吸が起きやすくなる。
もうひとつの理由は「鼻の低さ」。
鼻が低いとそれだけ鼻腔がせまくなり、ささいな炎症で鼻ずまりが起きやすくなる。
すると呼吸で空気の通り道を確保しようと舌が奥に入り、
睡眠中の無呼吸が悪化してしまう。
睡眠時無呼吸症候群は「太ったおじさんの病気」と印象が強いかもしれませんが
実際は小顔の女性、男子高校生にもいる。

若い男性も女性もけして安心できず、
「熟睡感がなく昼間の眠気が強い」「頭がボーッとして集中力が続かない」
などの症状があれば、 その裏に睡眠時無呼吸症候群が隠れている可能性もある。



呼吸停止か低呼吸が1時間に5回以上で診断が下る
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、
専門の医療機関に一晩検査入院して、無呼吸の数を数えます。
10秒間の呼吸停止が1時間に5回以上、
または一晩に30回あれば
睡眠時無呼吸症候群と診断される 。
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下記の項目のうち、3つ以上あてはまる場合は、 
睡眠時無呼吸症候群の可能性大です
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□ 1.家族や友人からいびきが大きいと指摘される
□ 2.最近かなり体重が増えた、あるいは現在は肥満である
□ 3.アゴが小さい、舌が大きい、扁桃腺や口蓋垂(のどちんこ)が太い
□ 4.鼻がつまりやすい、鼻の病気がある、気がつくと口で呼吸している
□ 5.高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病がある
□ 6.ほとんど毎晩アルコールをとる、喫煙者である
□ 7.妊娠中、または更年期以降の女性である
□ 8.勤務中に意識せずに眠り込んでしまったことがある
□ 9.朝起きたときから頭が重い、午前中から眠い
□10.仕事や家事などに集中できない、意欲や判断力が低下している
特に、1・5・ 9にチェックが入った人は要注意です!



治療
一定の圧力の空気を送り出す「CPAP(シーパップ)」というマスクをつけて寝る方法が一般的です。
空気の圧力で気道が広がるため、マスクをつけるだけで無呼吸状態でも無理なく解消されます。
そのほか、
あごと舌を前方に固定して気道を広げるマウスピースをつける治療
・耳鼻科領域もしくは口腔外科領域の手術を行う方法もあり
いずれの治療法にも健康保険が適用されます。
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参考
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現在、睡眠時無呼吸症候群の治療を受けている人は約15万人ですが、
受診していない人も含めると、潜在的な患者数は200~300万人!


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☆注意
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○旅先で同室の友人に大いびきを指摘された
○日中、いつも強い眠気を感じる
○睡眠中、夫(または妻)の呼吸が止まる

上記いずれかに属する人は直ちに検査を受けましょう

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