女性の病気 徹底検証 ~西洋医学的考え~ 子宮の病気…⑨

◆子宮体がん

主な症状:不正出血、おりもの、発熱、下腹部痛、腰痛など
ライフスタイルの欧米化により最近増えてきている子宮がん。
閉経前後の不正出血には注意して。



▽どんな不正出血でもとにかく病院へ

子宮体がんは頸がんと違い、比較的初期の段階から不正出血などの症状が見られる。
そのため、見つかったときに早期の人が多く、治りやすいがんです。
進行すると、おりものの量が増え悪臭がしたり、下腹部痛・発熱などの症状が出てきます。
そうなる前に検査を受けることが大切です。
閉経前後に多いがんなので、その頃は特に気をつけて、少量の不正出血でも放置せず、病院を受診しましよう。
不正出血を閉経前の月経不順と勘違いしないよう注意が必要です。



どんな病気?
子宮内膜に発生するがんで「子宮内膜がん」 とも呼ばれます。
欧米では婦人科のがんでいちばん多いのは子宮体がんです。
日本では子宮がんといえば子宮頸がんがほとんどだったが、
最近、子宮体がんの割合が増加する傾向にある。

その理由として、食生活の欧米化により肥満傾向の人が増えたことや、出産回数が減少していることなどがあげられる。
病気の原因ははっきりしませんが、ひとつには女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)が長期間分泌されることが関係しているとされています。

子宮内膜に異常な細胞ができたとしても、
毎月の月経ではがれ落ちてしまえば問題ありません。
それがはがれ落ちないでいる期間が長くなると発症します。
そのため、月経がなくなった閉経後のほか、月経が不順だったりした場合もリスクが上がるとされています。
若いときの月経不順もほっておかずにきちんとケアしておくことが大切です。

早期発見の決めては、不正出血を見逃さないことです。
閉経前後にがこの病気がもっとも多発する時期ですが、30代でかかることもあります。
不正出血は多くの病気のシグナルですから、ほかの症状がなくても一度受診しましよう。



検査は?
細胞診や超音波検査を行い、異常が疑われるとさらに組織診など詳しく調べます。
不正出血がある場合、出血しているからと受診を控えるのは間違いです。
出血があればすぐに病院へ行きましょう。
そうでない場合は、月経直後の検査がよいとされています。


子宮体がんの検査と診断の流れ
検査・診断は一般的に次のように行われます。






==Doctor's Advice===========

ドクターズ アドバイス
=======================
一度の検診で安心しないこと。
子宮体ガンは、一度の検診で確実にガンを発見することが難しい。
検診で行われる検査は、子宮頸ガンと同様に細胞診ですが、頸ガンと違い、子宮の内部の広い部位、しかも見えないところから細胞をとるので、うまく異常がある部位が採取できるとはかぎらず、検診を受けてもひっかかることが少ないのです。

そのため、子宮体ガンでは検診での診断が難しく、
検診の有効性が低いといわれています。
ですので、一度検診を受けて異常がなかったといって安心は禁物です。
不正出血が続くようなら何回か診察を受けましょう。
次の定期検診まで待たないことも大切です。

体がんは、不正出血に気づいてからでも
Ⅰ期までで発見されることが多く、Ⅰ期であれば完治が望めます。

頸がんでは、定期検診が重要でしたが、
体がんは定期的な検診より不正出血を見逃さないことが重要なのです。

出産の経験がないなど、リスクを高める要因にあてはまることがある人は
特に注意をしましよう。


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子宮体がんのリスクを高める要因
・出産の経験がない
・閉経の前後
・閉経が遅い
・月経不順・無排卵の時期がある
・肥満・糖尿病・高血圧
・乳ガンや、更年期障害などホルモン療法を受けている
・自分や家族が乳がんや大腸がんにかかったことがある
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次回はどう治す?
治療法です。

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