病気になりやすい人、なりにくい人
〜 病気と自律神経の関係 vol.2 〜


前月に続き、「病気になりやすい人、なりにくい人」、病気と自律神経の関係を考えます。

健康は自律神経のバランスで決まります。
私たちの体は『脳』がコントロールしていますが、しかし、すべてをコントロールしているわけではありません。
生命活動の維持という点において、自律神経が脳と同じくらい大きな役割をしているのです。『自律神経は脳と同じくらい大切』 と言い切れる理由です。 


=『神経』とは =

神経とは、私たちの脳と体をつなぐ『情報の道 』。
全身に張りめぐらされた『情報の道』を通じて情報が脳に送られ、また脳から指令が全身に伝えられるます。

● 体性神経は知覚・運動に関わる神経 …
  その働きを「意識」することができる。

● 自律神経は無意識のうちに働く内臓・血管に関わる神経 …
  その働きを意識的に動かすことはできない。

… 例えば …
・手は動かせる(意識して)
・心臓や腸は動かせない(意識して)




自律神経の最も大事な働きは『恒常性』を保つという事  

『恒常性』とは、外部環境が変化しても、生体の内部環境を一定に保つ ということ。

… 例えば …

❶ 体温
体温は気温に関係なく、約36.5度に保たれている。
この温度は、私たちの体が活動するのに最適な温度。

❷ 立ちくらみ
(横になった状態から急に起き上がるとおこる事がある)
これは『起立性低血圧』『脳貧血』と呼ばれる。
原因は、頭が急に高い位置に上がったため、血圧が低下し、
脳に行く血液が減ってしまうからです。
この時血液は、重力の影響で足の方にたまっています。
血管の圧力が低下していることを感知すると、瞬時に血管が収縮し、足にたまった血液が心臓に戻り、脳に行く血液を増やしてくれます。 




= その他の自律神経の主な作用  

血液循環・呼吸・消化吸収・排泄・免疫・代謝・内分泌システム。
その調節には自律神経が深く関わっている。

… 大切 …
自律神経がなければ、人は生きられない!
もし自律神経が働かなかたならば、脳と体は外部の環境変化によって大きく左右され、充分に機能する事ができなくなる。
自律神経は「体の危機管理システム」であるとともに、生命活動を維持する上でなくてはならないシステムである。




交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキの役目  

運動する時や 頭を使う時など、
心身が「興奮」する時に優位に働く交感神経は、アクセル。

くつろいでいる時や 眠る時など、
心身が「リラックス」する時に優位に働く副交感神経は、ブレーキ。

交感神経と副交感神経のバランスは日内変動するリズムがあります。

・朝から日中に欠けて … 交感神経が優位
・夕方から夜にかけて … 副交感神経が優位

相反する働きを持っている自律神経は、
車を動かすように、アクセル・ブレーキ両方の機能がきちんと作動する事が必要。
(交感神経・副交感神経の両方が同時に働いている事が必要)
両方の自律神経が、共にきちんと機能している状態、
それが『交感神経も 副交感神経も 高い』状態です!


… とても重要 …
自律神経の状態では「高さ=機能の活性度」も大切ですが、
それ以上に『バランス』が大切なのです。
活性度が高いのに越したことはありませんが、片方だけ高いのは危険です。
自律神経のバランスが良い状態だと、態度や判断といった、すべてのバランスが良くなります。

[参考]……アスリートがケガすると、交感神経が圧倒的に優位になり、
      活躍できなくなってしまう事がよくおこります。

自律神経の重要性、次回も考えてまいります。



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