睡眠について〈7〉vol.1

睡眠について〈7〉
~私の睡眠時間はこれで解決しました~ 患者体験談



朝起きて、夜眠る。
(生体リズムの基本を取り戻しただけで、不眠もストレスもなくなりました)


40代 女性…フリーライター

30代後半までは「2~3日寝なくても書きまくれる」と豪語していたが、40過ぎてから『寝付きの悪さ』に悩まされるようになってしまった。性格のまじめさゆえ、締め切りが近づくと間に合うかどうか、強い不安に襲われ眠れなくなる。結局起きて、朝の6時か7時まで書き続けてしまい『時差ぼけのような状態』が続いてしまう。

メラトニンの働きを強める不眠症治療薬『ロゼレム』を処方することもできたが、本人は「薬を飲むのは抵抗がある」と。そこで『朝起きて、夜眠る』という人間本来の生体リズムを取り戻すため、秘策フルコースに取り組んでもらうことにした。


《対応策》
  1. まずは、起床時間の前倒しからスタート。たとえ前日の就寝がどんなに遅くても、朝は9時に起床。
  2. ベランダに出て直射日光を全身に浴びた後、窓際にテーブルを置き、そこでトリプトファンを多く含む朝食を食べたり、新聞を読んだりして過ごすように指示。そして『気分が盛り上がる』音楽を大音量で聴いて、交感神経をたかめてから執筆するようにすすめる。
  3. おやつは、スナック菓子からトリプトファンの多いナッツやチーズなどに切り替え、コーヒーやチョコレートが多い飲食物は夕方6時以降は控えるようにしてもらう。その上、夕食時間は7時に早め、これもトリプトファンの多い魚中心の献立にするよ伝える。
  4. 仕事も、夜9時以降は執筆しない。PCの電源を落とすことをルール化した。その上、ブルーライトを浴びずに済む仕事だけを選んで行うことにした。『メラトニンの分泌を妨げない暗さ』を作るため、夜9時には天井の蛍光灯も消し、テーブルの電気スタンドのみを点灯するようにした。暗さに慣れると、赤や緑のランプが常時点灯する家電製品が気になり出し、固定電話や空気清浄機にカバーをかけて極力目に入らないようにした。
  5. 夜10時から30分間ストレッチで軽く汗を流し、10時半に入浴して体温をさらに上げ、 体温が下がり始める11時半頃には布団に入ることを日課とした。

最初の数日間は布団に入ってもすぐ寝付けず、夜中2~3時まで読書をしてしまった。
しかし、仕事で起きることは止めた。
また朝は、どんなに眠くとも起床時間を毎日15分ずつ早めることも守った。
すると寝付くまでの時間が徐々に短くなり、1週間が経つ頃には午前0時前に眠りにつき、翌朝7時頃には自然と目が覚めるようになった。
この生体リズムを極力崩さないように心掛けていると、布団に入ると、あっという間に寝てしまうようになり『寝付きの悪さ』というストレスが解消された。





『帰宅と起床を1時間ずつ前倒し』で不眠のスパイラルから完全離脱
40代男性…ビジネスパーソン

「もう半年以上満足に眠れてません。」
40代半ばの男性ビジネスパーソンで、悩みは仕事で疲れているのに寝付きが悪く眠りが浅い。1年前に課長に昇進して以来、仕事量が激増して取引先との対応でストレスも多く、会社のことがいつも頭から離れないのが原因だと思う。 帰宅は毎晩11時過ぎ、TVを見ながら夕食を食べた後は、疲れから ついリビングのソファでうたた寝してしまう。お風呂にも入ったり入らなかったり。 ベットにもぐり込む頃にはAM1時を回っているという。 しかし、やり残した仕事が脳裏に浮かんで離れなくなってしまい、結局2時3時まで寝付けないことも多い。 起床は毎朝6時。3~4時間しか眠っていない日が多く、日中は強い眠気に襲われる。 そのため集中力がダウンして、仕事に時間がかかり、さらに帰宅時間も遅くなる。不眠スパイラルにはまってしまっていた。 (夜遅くまで働けば、交感神経は鎮まらず、眠気もやってきません


《対応策》

  1. 帰宅時間をそれまでの夜11時から10時に、起床時間を朝6時から5時にそれぞれ1時間ずつ前倒しする。

  2. 就寝時に胃に負担のかからないように、夕食は会社であらかじめ食べておき、帰宅後に口にするのは液化のいい軽食に。

  3. 食後にソファでうたた寝せず、夜11時までに風呂に入り体温を上げる。

  4. 体温が下がるタイミングを逃さず、午前0時前にベットに入る。

この方は、仕事のストレスが原因で寝付きが悪いだけでなく、
就寝途中でも目が覚めるという状態に陥ってしまっていた。 そこで、入眠と途中覚醒に有効であり、飲んだ時に苦味がない『ルネスタ』を処方。
結果…『入浴による体温上昇 → その後の降下』というタイミングを生かすことで、寝付きが格段によくなる。その上、就寝と起床時間をそれぞれ1時間早めたことで、トータルの睡眠時間は同じでも、睡眠の質が上がり、朝気持ちよく起きられるようにもなった。
ルネスタを服用したのは最初の数日だけ。後は使わず。
『手元にあるでけで安心でき、安眠効果につながるように思えたそうです』
1ヶ月ですっかり不眠解消。
『交感神経を鎮めることが安眠への最大の近道』であることを痛感。





スマホのブルーライトが睡眠にこんなに有害だったなんて
20代女性毎月生理前に不眠傾向が強まるなど、以前から寝付きがが良くなかった。入社後、さらに寝付きが悪くなり、ここ1ヶ月ほどは毎晩3時頃まで眠れない日々。 当然、毎朝起きられないため、毎日のように遅刻。仕事中も船をこぐありさま。
原因は… 帰宅はたいてい夜9時頃。そこから午前0時頃まで、夕食やお風呂もそこそこに、ネットショッピングやラインに熱中する、という日常。 本来なら交感神経が鎮まるはずの時間帯に、スマホが発する強烈なブルーライトを浴び続けていれば、眠れなくなるのは当然。


《対応策》
  1. 就寝時間の2時間前以降はスマホを使わない。

  2. メールやラインが着信するたびに、眠りを妨げられることがないよう、サイレントモードにすること。

実行すること1週間ほどで、寝付きがスムーズになり、徐々に『スマホ断ち』の効果が現れた。 夜間のスマホ使用を控えるだけで、簡単に眠れるようになる人が少なくありません 。 それだけブルーライトの刺激は、眠りをもたらす副交感神経にとって有害なのです。

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