睡眠について〈6〉vol.2

睡眠について〈6〉
「体温1度アップ」が快眠を約束する



朝食こそ快眠メニュー

不眠解消のカギを握る栄養素が「トリプトファン」。
実はトリプトファンを豊富に含む食事こそ、ユネスコの世界無形文化遺産に登録料された、世界が注目を浴びている「和食」です。
日本人の健康長寿を支えてきた、和食をベースとする食生活を取り戻す。
これぞ快眠の一歩!



その1:栄養素に注目
カギを握るのはトリプトファン

トリプトファンは必須アミノ酸 → 必ず食事で摂取すべき栄養素。
トリプトファンを多く含む食材は、「魚類・肉類・乳製品・大豆製品・ナッツ類・オートミール」等々。
加えて、トリプトファン → セロトニン → メラトニンを合成するためには、「ビタミンB6・ナイアシン・Mg」を同時に摂取すること。

焼き魚を主菜に、野菜・海藻・豆類等を使った副菜を添え、ごはんと味噌汁をプラスする伝統的日本食は、ここに挙げた大半の栄養素をまんべんなく摂ることができる。



その2:朝ごはんを重視する
快眠したければラーメンはNG

睡眠との関係で最も大切な食事は朝ごはん。バランスのとれた朝ごはんを毎日きちんと取ると脳に必要な栄養が送られ、心身がパワフルに活動できる状態に整えられます。

日中を活動的に過ごすほど、夜間のメラトニン分泌も増えるため、「トリプトファン」を多く含む朝食メニューは当然和食です。

納豆や焼き魚はトリプトファンが多いことから、毎朝食べたい食材です。
卵はビタミンB6が多く、味噌にはトリプトファンが多い。
ねぎや麩などはマグネシウムが多い。


●朝食
「食欲がない「朝食を準備する時間がない」という日も、インスタントの味噌汁一杯を口にしよう。
あるいは、「トリプトファン」の多いオートミールにビタミンB6の多いバナナを加えたメニューにしましよう。

●昼食
お昼は主菜と副菜をバランス良く取れる「定食」。
例えば、サンマの塩焼きやサバの味噌煮にきんぴらごぼう、冷奴などがつけば文句なし。
肉類のなかでもレバーは牛、豚、鶏のいずれもトリプトファンが豊富。(レバニラ炒め定食)

●夕食
夕食は「消化のよさ」も考慮したメニュー。
肉類のなかでもハム、ソーセージ、ステーキなどは消化が悪いため、胃の中に長くとどまって睡眠を妨げがち。これらのメニューは朝食で取りましょう。
夜は脂肪分の少ない、マグロの赤身や白身魚等を主菜にし、食物繊維が少なめで液化に時間がかからない野菜(にんじん・大根・かぶ等)を使った炒め物、豆腐の献立、ご飯なら軽く一膳程度と控えめにしましょう。
夜だけでも、主食を減らすと身体に脂肪がつきにくくなり、睡眠時無呼吸症候群のリスクも下げられる。

●食事は良く噛んで食べることを意識しましょう
リズミカルに良く噛むことで、脳内のセロトニン放出が増えるため、よりいっそうの快眠につながります。


その3:食事のタイミング
朝ごはんの時間は起床から1時間以内がベスト。
起床後、太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされますが、そこから時間をあけずに朝食を摂ると、脳と身体がうまく運動するようになる。

タンパク質や脂肪の多い食品を摂った場合は、消化には4時間ほどかかる。
なので、夕食は就寝の4時間前までに食べ終えるのが理想。

寝る直前の食事は血糖値を上げてインスリンを過剰に分泌するほか、セロトニンのスムーズな分泌を邪魔するデメリットもある。
寝る直前の食事は、胃にも脳にも悪影響を及ぼすのでやめた方がよい。
どうしてもお腹がすいて食べる場合は、低カロリーの雑炊やホットミルクで小腹を満たす。
消化器官に負担をかけない分、確実に睡眠の質を上げることが可能。


就寝前のお酒は眠りの質を確実に下げる
「気持ち良く眠れるから」と、寝る前の飲酒を習慣にしている人がいれば、即刻やめましょう。就寝前のアルコールは、眠りの質を確実に下げてしまいます。
お酒を飲むと一時的に緊張が和らぐため、たしかに寝つき自体はよくなるかもしれません。ただ、アルコールには強い利尿作用があるため、せっかく寝ても途中で尿意を覚え中途覚醒で起きてしまう。その後は眠りづらく、睡眠不足のまま朝を迎えてしまう。


〈注意
アルコールは筋肉を弛緩させる働きがあるため、飲んで眠れば舌が垂れ落ち、気道をふさいでしまう。
寝酒は睡眠の大敵です。
飲むなら寝る4時間前までには切り上げましょう。
4時間経てばアルコール成分は体内からぬける(深酒は別です)

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